光として輝く_ 「神は光であって」シリーズ9
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神の愛を刻む者
万民ニュース
第 143 号
4573
2014. 09. 28
「私たちは、私たちに対する神の愛を知り、また信じています。神は愛です。愛のうちにいる者は神のうちにおり、神もその人のうちにおられます。」(第一ヨハネ4:16)
堂会長イ・ジェロク牧師
第二次世界大戦が終わる頃、ドイツのあるユダヤ人収容所に連合軍が進撃して入った。必死に生存者を探してみたが、すでに収容者はみなガス室の中で冷たい死体になっていた。ところで、見回っていたある軍人が壁の片隅に書かれている字を偶然に発見して、思わず身を正した。
「妙なる神の愛、言葉に尽くせず・・・空を白き紙と海を墨とせど、尽くせぬ神の愛、すべては書きえず」誰が書いたのかはわからないが、強制労働と飢えに苦しめられていたある収監者が書いたものだろう。同僚が一人一人死んでいき、希望の見つけられないむごい日々を送りながらも、その人が壁に書いたのは神の愛への感謝だった。
私たちも神の愛を心に刻む者になり、どんな瞬間や状況でも、神の愛を心から告白して確信できるためには、具体的にどうすればよいだろうか?
1. ひとり子をお与えになった神の愛を覚えなければならない
<ヨハネ3:16>に「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」とある。創造主なる神、この上なく栄えある神がこの世を非常に愛された。罪と不法に落ちて死へと向かっている人の子らを憐れみ、結局ひとり子まで渡してくださった。
子どもを生んで育てたことのある親なら、少しでもその痛みを感じられるだろう。目に入れても痛くないほどの息子を死地に追いやる人がいるだろうか?大きい富と栄華を味わわせて、どんな願いでも聞いてあげるから、あなたの息子を十字架につけさせなさいと言われるなら、はたしてできるだろうか?息子を愛する親ならば、決してできないだろう。
しかも「殺人の罪を犯した死刑囚の代わりに息子を渡しなさい」と言われたなら、ほとんどが「とんでもない」と言うだろう。その「とんでもない」ことを神はなさった。憎しみ、憤り、姦淫、ねたみ、そねみ、放蕩などのような罪によって醜く汚れている私たちの代わりに、残酷な処刑にあわせるまで神の御子を渡してくださったのである。御子が息を引き取られた瞬間、神が受けられた苦しみは太陽さえ光を失わせた。地は揺れ動き、岩は裂けるほどだった。
そのような悲しみをこらえて御子を渡し、罪人であった私たちにはいのちをお与えになったのだ。それで、あえて私たちの口で創造主の神を父と呼ぶようにされたのである。私たちはこの愛を決して忘れてはならない。皆さんの心に刻んではまた刻み、永遠に感謝の賛美をささげるようにお願いする。
2. まことのいのちを下さった主の愛を覚えなければならない
神が世を救おうとされても、もし主が従われなかったなら、私たちは救われなかっただろう。栄光に輝いておられた創造主なる神のひとり子が、天の栄光をすべて捨てて、低く卑しい人の子らの姿でこの地上に来られたことも、途方もない犠牲である。そのようなイエス様を、被造物である人々がつばきをかけ、あざけってむち打ち、結局十字架につけたのだ。
罪と悪に染まった人の子らを主が愛されなかったなら、直ちに天から火を下すことも、天の軍勢を遣わして聖絶することもおできになった。しかし、イエス様は人の子らを愛された父なる神のお心を知っておられたので、世の罪を負って贖いの供え物になろうと、すべての苦しみを喜んで受けられた。
イエス様が貧しくなられたことによって私たちを富む者にしてくださり、その打ち傷のゆえに私たちはいやされた。イエス様がいばらの冠をかぶられたことで私たちは天国の良い冠を得るようになり、手と足に釘を打たれて血を注ぎ出されることによって私たちは罪の赦しを得た。主が十字架で人の子らをご覧になっていたその血まみれのお顔と愛のまなざしを、いつも心にしまって生きるようお願いする。
3. 天国の場所を備えられた神の愛を覚えなければならない
私たちを救って地獄から救い出してくださったことだけでも感謝なのに、これに加えて神は輝く天国の場所を備えておられる。まことに神の愛と主の愛を信じて真理に歩んでいるとき、その行いに応じて天国の住まいが建てられるのである。
それでは、私たちがこの愛を信じて真理に歩んでいるとは、どんなことだろうか?それは人の子の肉を食べ、その血を飲むことである。<ヨハネ6:54>には「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠のいのちを持っています。わたしは終わりの日にその人をよみがえらせます。」とある。
人の子の肉を食べ、その血を飲まなければ、その中にいのちがなく、復活の希望もない。霊的に「人の子の肉を食べる」とは「神のことばを糧とすること」を意味する。これは聖書のみことばを知識的にだけ知っているのではなく、心を変えさせること、すなわち、悪を捨てて善と愛で満たすことである。
このように人の子の肉を食べるためには、必ず人の子の血を一緒に飲まなければならない。これはみことばを学ぶと同時に、そのみことばに従う行いが必ず伴わなければならないということである。
たとえば、人が何かを食べるとき、水分が一緒に供給されてこそ体が栄養分を吸収して、老廃物を排泄できる。同じように、真理、すなわち、神のことばを学んだなら、必ずそのとおりに行う努力がなければならない。それでこそ学んだみことばが自分にとっていのちと力になり、心にあった真理に逆らうものがだんだん抜けて行き、そこには真理が満たされるのである。
<第一ヨハネ1:7>を見ても、人の子の肉を食べるだけでなく、その血を飲んでこそ、私たちの中にいのちがあることがわかる。「しかし、もし神が光の中におられるように、私たちも光の中を歩んでいるなら、私たちは互いに交わりを保ち、御子イエスの血はすべての罪から私たちをきよめます。」とあるのだ。ここで「光の中を歩んでいる」とは、「神のことばに従って行うこと」である。イエス様は尊い血を注ぎ出して私たちの罪を贖ってくださったが、その血の力によって罪を赦していただくためには、必ず私たちが光の中を歩んでいなければならないということなのだ。
ある人は自分の願いどおりに答えられなかったとき、あるいは信仰のゆえ迫害されたとき、「神様は私を愛しておられないようだ」とつぶやいたりする。こんな愚かなことを言う方が決していないようにお願いする。
神は私たちを神の子どもとしようと、ひとり子を犠牲にまでなさった。その御子の血で買い取った子どもたちが真理のうちにとどまるとき、主の御名によって求めることは、どんなことでも答えてくださる。たましいに幸いを得ている人は誰でも、すべての点に幸いを得、健康であるように祝福なさる。主は父なる神の愛を知っておられるので、喜んでいのちを下さり、天国で私たちの住まいを建てておられる。やがて天国でまことの子どもたちと永遠の愛を分かち合う日を待ち焦がれておられるのだ。
愛する聖徒の皆さん、
神の愛を悟った人は世に目を向けない。イエス様が自分の罪のゆえ十字架につけられたのに、どうして再び罪を犯せるだろうか。また、天国の栄光を信じているのに、どうして世のものに欲を持つだろうか。
その大いなる神の愛を覚えて、心と思いとまことといのちを尽くして神を愛するようにお願いする。それで、やがて最も栄えある天国の新しいエルサレムで、その愛を永遠に分かち合えるように、主の御名によって祈る。
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