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十字架の道シリーズ[21] - この奥義は偉大です
万民ニュース
第 58 号
7545
2008. 01. 13
「『それゆえ、人はその父と母を離れ、妻と結ばれ、ふたりは一心同体となる。』
この奥義は偉大です。私は、キリストと教会とをさして言っているのです。」(エペソ5:31-32)
私たちがイエス.キリストを信じて教会に通う究極的な目的は、救われて永遠のいのちを得ることです。ところが、みことばどおり行なっていないのに、教会だけ通えば救われると思う人々がかなりいます。
しかし、口だけ信仰を告白するからといって救われるのではなく、光の中、真理の中を歩むとき、御子イエスの血が私たちを罪からきよめてくださるので救われることを悟り(第一ヨハネ1:5-7)、行ないのあるまことの信仰を所有しなければならないのです。それでは、私たちがどのようにしてこそ、まことの信仰が所有できるでしょうか?
「この奥義は偉大です。」というみことばの霊的な意味
<エペソ5:31-32>に「『それゆえ、人はその父と母を離れ、妻と結ばれ、ふたりは一心同体となる。』この奥義は偉大です。私は、キリストと教会とをさして言っているのです。」とあります。
人が結婚すれば父と母を離れ、夫と妻が一体になることは世の人々もみな知っていることです。ところが、あえて「この奥義は偉大です。」と言われたのは、このみことばが世の人々の結婚についてでなく、聖徒たちの花婿なる主との関係を意味しているからです。
男女が父と母を離れて一体になるように、私たちが世を離れて、花婿なるイエス.キリストと結びついて一体になるというのですから、どれほど偉大で驚くべき奥義でしょうか?それでは、私たちがどのようにして花婿なる主と結びついて、一体になるのでしょうか?
1. 信仰でイエス.キリストを受け入れれば、聖霊を賜物として受ける
最初の人アダムが神様に聞き従わずに罪を犯したので、罪が入って来ました。それで、彼の子孫であるすべての人は、イエス.キリストを受け入れる前は罪の奴隷であり、世を支配する、敵である悪魔に属する人でした(ヨハネ8:44;第一ヨハネ3:8)。
しかし、イエス.キリストを受け入れた人は、神様に属する子どもたちになり、花婿なるイエス.キリストと信仰で結びついて一つになれば、聖霊を賜物として受けるようになります。
<ヨハネの福音書3章6節>の「肉によって生まれた者は肉です。御霊によって生まれた者は霊です。」というみことばどおり、聖霊が私たちの中に来られれば、死んでいた霊がよみがえり、御霊によって霊を生んでいくようにされます。
「御霊によって霊を生んでいく」という言葉は、自分の心に真理の知識を満たし、主に似せられていくという意味です。このように御霊によって霊を生んでいく人々は、霊であられる神様の子どもになり、神様を父と呼ぶことができます(ローマ8:15;ガラテヤ4:6)。
このように神の子どもたちが心に聖霊を受けて、御霊によって霊を生んでいくことを理解するために、人の心について説明します。
人の心はまず、明白な真理の心と明白な真理に逆らう心、すなわち白い心と黒い心に分けられます。
神様が一番初めに人を造られるとき、いのちの息を吹き込まれたので、人にいのちの種ができました。その後で神様が真理を教えてくださったので、いのちの種を核として真理で包み込まれているものが、まさにアダムの霊であり、アダムの心になりました。
歳月が流れて、アダムが罪を犯したので神様との交わりが途絶えるようになり、敵である悪魔.サタンがアダムに働きかけて、罪と悪、不義、不法など真理に逆らうものを植えつけました。
ところで、もう一つの新しく作られた心があります。まさに良心です。これは両親から譲り受けた本性を基にして、自分が見て聞いて習いながら自ら入力したものが加えられて作られます。真理と真理に逆らうものが混ざって、自分なりに価値判断の基準を作り出したものが、まさに良心です。ですから、良心は人によって、地域によって、そして、時代によって違います。
結果として、真理の心、真理に逆らう心、良心、この三つの心の中に、神様が初めに教えてくださった真理の心はほとんど残っていなくて、今日、人々の良心もますます悪くなっているのが現実です。
2. 聖霊が心の中にあったいのちの種と結びつけば
一番初めに神様が下さったいのちの種は、神様と交わって、真理を与えられてこそ活動ができます。しかし、アダムが罪を犯したことによって神様との交わりが途絶えて、真理に逆らうものが入って来て、いのちの種をますます包み込むようになりました。
真理に逆らうものがいのちの種を包み込むので、いのちの種はますます活動が萎縮して、全然身動きができなくなり、死んだようになりました。
このように神様との交わりが途絶えて、いのちの種が真理に逆らうものに囲まれて活動できない状態を指して「人の霊が死んだ」というのです。まるで植物の種が死んだように見えても、その中に生命が残っていれば、いつかは芽が出て育つようなものです。
それでは、人の死んだ霊はいつまたよみがえるのでしょうか?それは聖霊を受ける時です。人が伝道されて福音を聞くと、神様の光、いのちと真理の光が胸の中を照らします。この時、心に残っている真理の心、善良な心がこの光を受け入れて、イエス.キリストを救い主として受け入れるのです。そうすると神様が心に聖霊を送ってくださいます。聖霊は心の中でいのちの種と結びつきます。
このようにいのちの種が聖霊と結びつくようになれば、動き始め、活動するようになります。アダムが罪を犯して以来、途絶えていた神様との交わりが始まり、再び真理の知識が与えられ始めます。「憎しみ、高ぶり、争い、憤り、姦淫」などの真理に逆らうものでぎっしり埋まっていた心に「愛しなさい、仕えなさい、平和をつくりなさい」などの真理が満たされていくのです。
3. 本性の中にある真理に逆らうものまで捨てる霊の人に変えられて
これがすなわち、御霊によって霊を生んでいく過程です。この過程でどうしても必要なものが、まさに祈りです。苦しみもだえて祈る分、上から神様の恵みと力を受けて、心の真理に逆らうものを捨てていけます。
ところが、いくら祈りを熱心にするとしても、自分の思弁とはかりごとを打ち砕かなければ役に立ちません。聖霊は真理の心をつかさどり、御霊の願いに従って行なうようにしますが、サタンは魂を通して、すなわち、思いを通して、心の中の真理に逆らうものをつかさどるようになります。真理に逆らうものが多ければ、心に聖霊の働きを受ける前に、まず思いを通してサタンの働きを受けるようになるので、肉の欲を追って滅びの道に行くようになります。
たとえ真理をたくさん聞いて、祈りをたくさんしても、さまざまの思弁とすべてのはかりごとを捨てなければ、聖霊の働きに従って行なえないのです(第二コリント10:5)。祈っても心が苦しいし、神様のみわざを明らかに体験することもできません。
仮に真理に逆らう心を脱いでしまったとしても、それで訓練が終わるのではありません。その次には良心の悪、言えかえれば深い本性の中に隠された罪の性質を発見して、脱いでしまわなければならないからです。先に説明した良心が、また自分だけの深い本性を作るようになります。これは、自分でもわからない深い心です。
本性の中の真理に逆らうものは神様の義とは合わないけれど、自分が見る時はとても正しいので、自ら発見して捨てるのがやさしくありません。それで、神様が訓練の中で人の本性の中にある真理に逆らうものを発見するようにされて、完全に聖なるものに変えていかれるのです。潔白なヨブがそのように訓練を受けなければならなかったのも、本性の中にある悪である自分の義を悟って捨てるためだったのです。
皆さんが御霊に感じてみことばを聞いて、熱心に自分を発見して捨てていけば、本性の中の真理に逆らうものもすみやかに捨てられます。ところが、いくらみことばを聞いても、他人に当たるみことばだとだけ思って、自分の姿を悟れない人は、長い歳月が経っても、信仰の発展が遅いのです。しかし、火のような祈りで本性の中の真理に逆らうものも発見して脱ぎ捨てれば、完全に聖められた霊の人に変えられます。
4 .主と完全に一つになれば、祝福を思いきり受けられる
このように御霊によって霊を生み、真理と反対になるすべてを捨てて、「自分の義」を打ち砕き、真理の心そのものになれば、主と一つになります。
<ヨハネの手紙第一2章12節>以下を見れば、信仰の成熟段階(ローマ12:3)、すなわち、主と一つになっていく過程を人の成長過程にたとえています。
初めてイエス.キリストを受け入れて、聖霊を受けて救いに至った状態を「子どもの信仰」と言い、熱心に真理のとおり行なおうとする「小さい者たちの信仰」、みことばどおり行なっていく「若い者たちの信仰」、さらに成長して成熟した信仰になれば「父たちの信仰」と言います。
このように成長して、主と完全に一つになる父の信仰の次元に入れば、自分の心に責められないので、大胆に神の御前に出ることができ、また求めるものは何でも神からいただく祝福された人生を営むことができます(第一ヨハネ3:21-22)。
愛する聖徒の皆さん、
きょうのメッセージを通して、こまめに御霊によって霊を生んでいきながら、主と完全に一つになって、この地上ではもちろん、最も栄華を極める天国、新しいエルサレムに入り、祝福された人生を営まれますよう、主の御名で祝福して祈ります。
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